遮熱塗装の遮熱効果の実験
2024.06.27
前回は窓ガラス遮熱塗装のUVカット効果検証を行いました。その結果、窓ガラスの遮熱塗装を行うと紫外線を遮断し、日焼けを防ぐことができるということがわかりました。
しかし、室内の温度がどれだけ抑えられるのかについても気になりますよね。
そこで、今回は遮熱塗装の遮熱効果の実験を行いましたので、その様子をご紹介します。
実験動画
今回は実験の様子を撮影し、動画にしました。
1分ごとのタイムラプスになっています。
実験内容
まず、2つの小屋を用意し、それぞれに遮熱塗装と一般的な塗装を行います。
そして、2つの小屋を日の当たる場所に窓を南に向けて設置します。
それぞれの小屋の中には温度計を設置します。
実験の経過
では、実験の経過を10分ごとの間隔で見ていきましょう。
9:18 実験開始
実験は9:18に始めました。
その時の温度は遮熱塗装は29.1℃、一般塗装が30.1℃でした。
ただ、最初の15分は動画がうまく撮影できていませんでした。
9:32 動画開始
ここから動画がスタートします。
最初の時点で、遮熱塗装が34.8、一般塗装が36.5℃になっています。
その温度差は1.7℃です。
また、開始時点からの温度差としては、遮熱塗装は5.7℃上昇、一般塗装は6.4℃上昇しています。
やはり遮熱塗装のほうが温度上昇が抑えられているようですね。
12:32まで:温度上昇局面
その後、12:32頃までの間、温度は上昇し続けました。
12:32時点での温度は遮熱塗装:40.3℃、一般塗装:41.9℃となっています。
9:32からここまでの温度変化は、遮熱塗装で5.5℃、一般塗装で5.4℃でした。
一般塗装のほうが0.1℃少ない上昇幅となっていますが、ほぼ変わらないといってよいでしょう。
しかし、絶対的な温度で見ると1.6℃遮熱塗装のほうが低くなっています。
なお、温度上昇局面はどちらの塗装も同じくらいの時間に終わりました。
そのため、この温度差は開始時間の差ではないと考えられます。
また、この局面を通して見ても、平均温度は遮熱塗装:38.1℃、一般塗装:39.6℃、平均温度差:1.6℃となっています。
やはり遮熱塗装は温度上昇を抑えるのに効果がありそうです。
13:52まで:温度安定局面
12:32頃まで温度が上昇した後、13:52頃までは温度があまり変わらないという状態になりました。
この間の遮熱塗装の平均温度は40.2℃。それに対し一般塗装は平均41.6℃でした。
その差は1.4℃です。
つまり、遮熱塗装のほうが一般塗装よりも約1.4℃低い温度を保っていたということになります。
遮熱塗装で最高温度を低く抑えることができると言えそうです。
16:42まで:温度下降局面
13:52頃まで安定していた温度ですが、その後下降していきました。
この局面の平均温度差は0.8℃遮熱塗装のほうが低くなっていました。
この局面の最後の部分ではだんだん気温差が少なくなっていますが、直接的に太陽光により温められる影響が少なくなり、外気温と同じ水準に向かって収束していっているように見えます。
その根拠としては16:22頃から遮熱塗装のほうの温度が安定してきましたが、それ以前の温度差の平均が0.9℃なのに対し、その後の平均温度差は0.4℃となっています。
これは、遮熱塗装のほうの温度が安定してから、一般塗装の温度がその温度に向かって下がっていったように見えます。
ですから、遮熱塗装の有効性に疑義を呈する根拠とはならないと思われます。
実験のまとめ
ここまでは実験の様子を時間経過にそってみてきましたが、それらをまとめてみたいと思います。
まず、実験結果を見やすくするためにグラフにプロットしてみました。
こうして見ると、遮熱塗装のほうが明らかに温度上昇が抑えられていますよね。
温度上昇局面では平均1.6℃、温度安定局面では平均1.4℃、温度下降局面においても平均0.8℃は遮熱塗装のほうが温度が低いという結果になっています。
最高温度も遮熱塗装では40.3℃だったのに対し、一般的な塗装では42℃となっており、その差は1.7℃あります。
この実験の結果、遮熱塗装にはやはり温度上昇を抑制する効果があると言えるでしょう。
おわりに
今回は遮熱塗装の遮熱効果について実験をし、動画にしてみました。
遮熱塗装が温度上昇を抑えるのに効果的だと納得していただけたのではないでしょうか。
ぜひこれからの夏に向けて、遮熱塗装を検討してみてください。
遮熱塗装をしてみたいという方はぜひ廣野塗装までご相談ください。
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